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越文のあゆみ

3代主人の話
初代/文次郎、二代目/哲夫、三代目/治郎が
守り続けた越文ののれん。
個性豊かな三代の主人の話、
山あり、谷ありの70余年をつづってみました。

ご注文・お問い合わせは koshibun@ybb.ne.jp

文の名前の由来は、初代・越野文次郎から。

文次郎は、大磯の国府新宿で江戸時代から続く

漬物屋に三男として生まれる。

小学6年と高等2年を卒業した後、

入谷の漬物店「吉岡屋」に丁稚奉公にだされる。

和5年から数年、栄通りに店を借りて商売し、

その後、通りを隔てて向いにある現在の店を購入し、移転。

当時は大きな漬物樽があり、

たくあんや梅干し等を中心に大量に作って売っていたため

「漬物屋」と呼ばれていた。

争の影響で昭和19年頃から数年は材料が手に入らず、休業。

特に砂糖の規制があったため、

サッカリン等を使った商売をすることは心が許せなかった。

業の間、文次郎は横浜の内務省で運転手をしていた。

初代の妻・コトが店先でポンせんべいの機械を使って

日銭を稼いでいた。

和24年頃から再開。

文次郎は市場で売り子をしながら

自宅にある薪を使った釜で煮物。

売り子の仕事が忙しく、

妻・コトが煮物をする事も多かった。

た、わさび漬けや紅ショウガ等も良く売れ、

朝から番まで生姜を刻む日もあったほど。

次郎や文次郎の娘が主に築地の仕入れを担当。

文次郎が仕入れる日は佃煮の他、生ダラ、サケ、干物、

ベーコンなどをたんまり買ってきてしまい、

妻のコトは売り切るのに苦労した。

次郎は全国を食べ歩いて惣菜の修行した。

特に京都によく行ったそうだ。

勘が良く、食べる事が好きで、熱心に仕事を手伝ったので、

店の人にも気に入られ、煮物の味を覚えた。

〈つづく〉


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